夏目小太郎の映画批評
夏目小太郎が独断と偏見で映画批評
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2008/03/28 Fri  21:26:55» E d i t
パンズ・ラビリンス 通常版パンズ・ラビリンス 通常版
(2008/03/26)
イバナ・バケロ セルジ・ロペス マリベル・ベルドゥ ダグ・ジョーンズ

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スペイン内戦下における不幸せな少女の夢見た幻想のお話である。ファンタジーだと思って見ると驚くので注意してみてもらいたい。監督は「ヘル・ボーイ」や「ブレイド2」のギレルモ・デル・トロ。10年以上も特殊メークの世界にいた人なので本作も大ひきがえるや、気持ちの悪いパンの妖精や手のひらが目の白とかげのような怪物が出てくる。1944年フランコ政権下のスペイン。10歳のオフェーリアは読書好きの少女だった。母の再婚相手ヴィダル大尉の下にやってくる二人だったが、ヴィダル大尉の子供を身籠っている母は長旅の疲れもあって健康状態がよくなかった。その上初対面のヴィダル大尉はとても冷酷で残虐な人間であった。オフェーリアは帰りたくて仕方がなかったがそうもいかずある夜パンの妖精に出会ってしまう。パンの妖精はオフェーリアを地下の王国の王女といい、3つの試練をクリアすれば真の王女に戻れるというのだった。
一つ目はイチジクの大木に住みついて木を枯らしている大ヒキガエルをやっつけてカギを手に入れる。
二つ目は魔物のいる部屋に行きテーブルの食べ物に手をつけずにカギを使って短剣を手に入れる。
三つ目は純粋無垢なるものの血の代償がいる。それがないと王国の扉は開かない。
推測だがヒキガエルは権力の象徴で肥え太っており美しい大木が枯れているのだ。食べ物を食べてはいけないというのは、間違った思想に迎合してはいけないということであり、血の代償は自己犠牲を意味するのだと思うのだが。オフェーリアのファンタジーと並行して、ヴィダル大尉は革命軍の行方を躍起になって追っていた。残虐な血の拷問や殺し方をするヴィダル大尉。中でも女中のメルセデスは何かとオフェーリアの味方をしてくれるのだった。彼女の弟は革命軍におりヴィダル大尉の食料庫から食料を掠め取ったり、医者のフェレイロから薬をもらったりしていたのだ。それを見てしまうオフェリア。母の容態が思わしくないのでパンの妖精がマンドラゴラの根を渡してくれるのだった。言われたとおりにそれをミルクに漬けて母のベッドの下に置くと母の病状は快復するのだった。
少女は幸福になりました。・・・というような終わり方だが現実世界に身をおく観客にとってはあまりにも悲しい結末である。まだまだスペイン人の心には独裁政権の傷跡が生々しく残っているような映画だった。本作はアカデミー外国語映画賞は次点だったものの撮影・美術・メークアップで受賞した。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

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