- 2008/07/04 音符と昆布(70点)
![]() | 音符と昆布 (2008/07/02) 池脇千鶴 商品詳細を見る |
脚本・監督は井上春生。家族であっても、みな個性は違うから時にはジャマな存在だけれど相手を認めることで相手の個性を自分の欠けの補いと考える。この監督のメッセージはなかなかに素敵だ。ワタシ、小暮もも(市川由衣)は作曲家の父浩二さん(宇崎竜童)と古びた木造一軒家に暮らしていた。母とは離婚しておりワタシに母の記憶はない。父は仕事柄、家を空けることが多い。今もパリへ行っている。ワタシはフードコーディネータの卵だが嗅覚がない!ワタシは恋人で劇団脚本家の箭内聡(石川伸一郎)を家に呼びSEXをした翌朝、それはやってきた。ボストンバックなどの荷物を持った一人の女性は「昆布茶漬けをいただきたいのですが・・」と唐突に言ってメモを渡した。そこには父の文字で<困ったときは、ここを訪ねる。妹のももがいる。父より>と書かれていた。一人っ子のワタシに姉?姉、小暮かりん(池脇千鶴)は「おかわりをお願いします。干し椎茸の戻し汁を入れるともっとおいしくなります。」と言う。ワタシが父にメールを送ると<かりんは脳卒中になった母が3日間も起きないのに救急車も呼べないような子なんだ>と返ってきた。姉かりんはアスペルガー症候群だという。かりんとは会話不成立だが、ウンチクを滔々としゃべりだす。小物はすべて色分けするなど整理整頓に長けている。ポラロイドカメラで撮った写真を廊下に渡したロープに吊るして「音符なんです」と言う。見れば街灯の写真ばかりで、なんとなくそれは音符に見えないこともない。ワタシが15年間、飼っている金魚の丸い鉢を拷問だと指摘した。四角い金魚鉢に入れてやらないと金魚はストレスを感じるというのだ。時にはかりんにイライラさせられる。ワタシは姉に「君って本気にさせるね!」と怒った。椎茸の戻し汁を捨てると手足をバタバタさせて泣き喚いた。そんなかりんに戸惑いながらも、安らぎを感じるワタシ。お互いに欠けているものを他のもので補いあう。かりんの施設から電話があったけどワタシはいない!と言ってしまった。だってかりんはワタシの事を「私のたった一人の妹ですから」ってキッパリ言ってくれるもの。ワタシはスチームアイロンで昆布を伸ばしたり目玉焼きを作ろうとするかりんが好きだ。そんな私たちを見て浩二さん(お父さん)は「姉妹は偉大だなあ〜」ですって!ほんと!浩二さんはいつもいい加減なのだ。
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