- 2008/06/24 魍魎の匣 (70点)
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監督もスタッフも前作と全部入れ替わったということで格段によくなっている。原作を読んでいない人には十分に楽しめると思う。監督は脚本・俳優などで活躍している原田真人(「SPRIT」などに出演)関口巽役の永瀬正敏が腎尿路結石で降板し代役として椎名拮平が出演している。戦争中、榎木津礼二郎(阿部寛)は久保中尉(宮藤官九郎)に出会う。久保はおかしなことを言い箱の中から何かを取り出して食べていた。「箱だらけの・・・少しでも隙間があるとダメ・・・箱にはみっしりとみっしりと・・・・が・・」そして7年後の1952年、榎木津と助手の和寅(荒川良々)は新世界撮影所の所長をしている今出川欣一(笹部高史)の依頼で撮影所へビュイックを走らせていた。依頼とは大女優、美波絹子こと柚木陽子(黒木瞳)の娘、加菜子(寺島咲は重要な役なのだが、もっと美少女のほうが良かった)が監視役の雨宮典匡(右近健一)と失踪したというのだ。加菜子は柴田財閥の孫、弘弥との間に出来た子供で相続人筆頭になっており、会長に誘拐されたというのだ。榎木津はその人間の過去が見えるという能力で加菜子が弁護士の増岡則之(大沢樹生)の生地、等々力渓谷にいることを知る。一方、カストリ雑誌「月間実録犯罪」を出版している赤井書房では編集長の妹尾と鳥口守彦(マギー)が、少女の腕が4本編集部の引き出しに入っているのを発見する。このところ少女バラバラ殺人事件が巷をにぎわしており相模湖に少女の太ももが発見されたという号外がバラまかれていた。関口巽と中禅寺敦子(田中麗奈)は鳥口の情報から被害者の少女たちが、ある宗教団体の信者名簿に載っていることを知る。3人は敦子の兄、京極堂(堤真一)の力を借りようとする。一方、謹慎となっていた刑事の木場(宮迫博之)は映画館にいるところを同僚の青木刑事(堀部圭亮)がやってきて柴田会長の訃報を知らせる。その帰り、青木が乗った列車に加菜子が飛び込み急停車するのに遭遇する。そこには加菜子の友人、楠木頼子(谷村美月)が呆然と立ち尽くし「男の人が加菜子を突き落とした!」と言う。加菜子は虫の息だが、まだ生きており美馬坂幸四郎博士(柄本明)の近代医学研究所に運ばれる。その建物はまるで巨大な箱がそびえているような建物だった。この映画は京極堂の博覧強記を楽しむ映画でもあるのだが、ラストはいただけない。原作世界を著しく損なうものとなっている。この監督は腕はいいのだが、京極ワールドを愛してはいないのだ。(だが万人が見るにはこの位がちょうどいいのかもしれない。)原作はこのシリーズの中でも最強の出来であり、私のイメージとは全く違う映画となっているのだが、妥協せずに撮影すれば数年はかかりそうな原作を意外に低予算で短期間で撮影していることを考えれば70点なのである。
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