- 2008/06/01 隠された記憶(90点)
![]() | 隠された記憶 (2006/10/06) ダニエル・オートゥイユ 商品詳細を見る |
この映画をフランスにおける移民問題だという人もいる。ヨーロッパはどこも移民の問題を避けて通ることは出来ないのだ。アフリカ大陸から黒人を奴隷として連れてきて恐れ忌み嫌うというジレンマ。加害者であるのに被害者を装う人間。映画は個人の問題だがこれが国家ともなるととてつもなく恐ろしい。だがアメリカのイラク侵攻など示唆する問題は大きいのだ。このドイツ人ミヒャエル・ハネケ監督が張り巡らした罠に夜も眠れない人も多かったのではないだろうか?それこそがハネケ監督の目論見なのだ。驚愕のラスト・・・などというコピーに悩まされ様々な人がブログで意見交換をしあった。冒頭の動かない映像。それが一軒の家を撮影したものだとわかるのに何分を要することか!有名なキャスターでもあるジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)と出版社に勤務する妻アン(ジュリエット・ピノシュ)は自宅前を写したテープと子供が描いたような絵に恐怖を覚える。そして次に送られてきたテープには移動する車から撮られた映像が続きある部屋の前で止まるのだ。ジョルジュはその家に行ってみるのだが、その部屋には覚えのある男が住んでいたのだ。マジットという男はその昔、裕福なジョルジュの家に勤めていた移民の息子だったのだ。ジョルジュの両親はマジットを養子にしようとしていた。ジョルジュは鶏の首を切りマジットの仕業だと両親に嘘をつく。ジョルジュの自作自演によってマジットは屋敷から追放されるのだった。意外にもマジットはジョルジュを懐かしそうに迎えるのだ。ジョルジュはもうこんなことは止めてくれ!とマジットを脅かす。悲しそうな顔するマジット。そんなある日ジョルジュの一人息子ピエロが行方不明になる。ピエロは母アンと両親の共通の友人との不倫現場を見てしまうのだった。ジョルジュはマジットが息子を誘拐したのだと思い警察を連れてゆく。ピエロは自分の意思で家出していたことがわかるのだが、ジョルジュの腹の虫は治まらない。執拗にマジットの家にいき抗議しようとするのだが、突然!マジットはジョルジュの見ている前で壮絶な自殺をする。放送局にまで押しかけるマジットの息子(父の死がジョルジュが原因だと抗議しにやってくる)。そしてラストでピエロの学校の玄関がビデオで撮られているのだ。冒頭の長回しが繰り返されて振り出しに戻ったような徒労感に襲われるのだ。マジットの息子がピエロの出てくるのを待っており、2人は一言二言言葉を交わしただけで両側に別れる。あなたはこのラストをどう解釈しますか?
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