夏目小太郎の映画批評
夏目小太郎が独断と偏見で映画批評
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2008/05/18 Sun  07:16:02» E d i t
 » かもめ食堂(80点) 
かもめ食堂かもめ食堂
(2006/09/27)
小林聡美

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荻上直子監督の「かもめ食堂」は「バーバー吉野」「恋は五・七・五」に続く作品でここにきてようやく、この女性監督の本領発揮!といった作品に仕上がった。子供の頃、自宅にノルウェーの学生がホームスティをしていたことのある監督は北欧の人に対して親近感があったという。白夜のヘルシンキの澄んだ空気感が心地よい映画である。サチエ(小林聡美)はヘルシンキで「かもめ食堂」というキッチンレストランを開いていたが3ヶ月たってもお客は来ない。そこへ日本オタクの青年トンミ(ヤルッコ・ニエミ)が入ってきてコーヒーを注文するのだが、<ガッチャマン>の歌詞を教えて欲しいという。サチエはメロディはわかるのだがどうしても歌詞が浮かばない。モヤモヤした気分のまま本屋のカフェで休んでいると、長身の日本女性がすわっている。サチエは「ガッチャマンの歌詞、知っています?」と唐突に聞く。「ああ知ってますよ。」と手帳にスラスラ書いてくれるのだった。その女性はミドリ(片桐はいり)といい、あてずっぽうに指差した所がヘルシンキだったので旅行に来たのだという。サチエはミドリを自宅にこないかという。そこに20年間両親の介護をして昨年、残った父親を見送ったマサコ(もたいまさこ)が空港へ荷物を紛失して所在なさげに<かもめ食堂>に迷い込む。相変わらず人物の背景はあまり語られないのである。ゆるゆるした時間のただよいの中で3人の女たちが再生してゆく・・・といったような話なのであるが、再生などと気負った言葉はこの監督は使わない。大変だったわねえ!とかでもがんばらなくっちゃ!とかそういうありきたりの言葉は嘘だと知っているからだろう。

テーマ:日本映画(邦画)DVD - ジャンル:映画

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