- 2008/05/14 待合室(80点)
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その待合室は岩手県二戸郡一戸町小繋にある小繋駅の構内にある。いわて銀河鉄道盛岡駅から北へ9つ目の駅だ。この話は実話である。8年前にある女性がこの待合室に一冊のノートを置いたのが始まりで、待合室へ来る人々が様々なことを書き記した。それを読み返事を出した女性がいる。向かいの店の女主人、立花和子という女性である。死にたいと記す人や苦しむ人にそのおばちゃんは<一生懸命生きていれば必ずいいことがある。>と返事を書くのだった。そのおばちゃんも又娘を不慮の事故で夫を病気で死なせているのだった。そしてそのノートは<命のノート>と呼ばれるようになる。それは現在もなお続けられているのだ。
夏井和代(富司純子)は今日も足をひきずりながら向かいの待合室へ足を運ぶ。命のノートに目を通さなければならないからだ。今日もまたつたない字で<いい事があるなんて信じられません>と記されていた。そして国道を歩いてやってきた浩一という青年が待合室で野宿している。和代はあったかいおにぎりとお茶を持っていってやる。早朝出発する浩一に食料とマフラーを差し出す和代だった。そしてノートには<妻と娘に死なれ静岡から死ぬために歩いてきました>と書かれていたのだ。死にたいと思う人の気持ちはそう思ったことのある人にしかわからないだろう。だが和代は死なないで!と書くのだ。和代もまた死にたいと思ったことのある人だからである。人のあたたかな手で握られたおむすびが、人を救うことが万に一つでもあるのなら和代は喜んでおむすびを握るだろう!人は無力だが何か出来る!そうするために生まれてきている!そう信じよう!
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