夏目小太郎の映画批評
夏目小太郎が独断と偏見で映画批評
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2008/05/10 Sat  16:02:45» E d i t
エディット・ピアフ~愛の讃歌~ (2枚組)エディット・ピアフ~愛の讃歌~ (2枚組)
(2008/02/22)
ジェラール・ドパルデュー、カトリーヌ・アレグレ 他

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ピアフを演じたマリオン・コティヤールがアカデミー主演女優賞を受賞して感涙にむせっていた姿が印象的だったが、本当に彼女はピアフの残されたフィルムを一生懸命観たのだろう。あの独特のピアフの喋り方をそっくりに演じていて驚いた。監督は「クリムゾン・リバー2」のオリヴィエ・ダアン。シャンソンを魂の歌にまで昇華させた本物の歌姫エディエット・ピアフの生涯を2時間で語るのは困難であろう。描けていない箇所やその後のエピソードなど私はこの映画に対しての不満はあるが主演女優のあまりの素晴らしさに点数をつけたのである。ピアフは142cmと小柄な女性であったが一度歌いだすとその小さな身体のどこからそんな声が出るのかと思うほど聞き手の心を激しく揺さぶるのだ。マリオン・コティヤールは小柄ではないと思うが猫背でそれをカバーしていた。1915年12月19日カフェ・シンガーの母と大道芸人の父の間にエディット・ジョヴァンナ・ガーションは誕生した。母方の祖母、売春宿を営む父方の祖母の元で幼少時代をすごす。3歳から7歳までの間に角膜炎を患い失明していた。しばらく父と大道芸人をしていたが15歳には一人で路上でシャンソンを歌うようになっている。16歳でマルセルという女児を出産したが髄膜炎で亡くしてしまう。20歳のときにクラブのオーナー、ルイ・ルプレー(ジェラルド・ドパルデュー)に声をかけられクラブ・シンガーとなりレコード録音までするのだがルイが殺害されてエディエットも共犯だという噂が流れるのだが無実だということがわかる。この頃は<ラ・モーム・ピアフ>(小さな雀という意味だがこの映画のタイトルも<ラ・モーム>だ)と名乗っていたらしい。破滅型性格で酒や薬に依存しているばかりの人生のように描かれているが、大戦中ドイツ軍占領下のパリでドイツ人の前で歌を歌っていたが見返りにフランス軍捕虜らと写真を撮ったりした。捕虜らはその写真を使って脱走後の偽造パスポートに使用したり脱走の手助けをしたり、レジスタンス運動にも熱心だったという。度々アメリカで公演をしているが当時の人気番組「エド・サリバン・ショー」に8回も出演するほどの人気ぶりだった。当時無名だったシャルル・アズナブールを伴い彼を一流のシャンソン歌手にしてやったのもエディットである。他にもイブ・モンタンやジルベール・ベコーなども引き立ててやっている。1949年に飛行機事故で亡くなったチャンプ、マルセル・セルダンとは不倫関係であったのも映画では描かれているが、1951年の自動車事故以来モルヒネ中毒になった。1952年〜1956年歌手のジャック・パルと結婚したが破局。1962年に結婚した歌手で俳優のテオファニス・ランボウカスは20歳も年下だったが、1963年にエディットが癌で亡くなった後も彼女の借金を返済し続けて完済したという。彼女の葬儀にはパリ中の商店が休業をし40000人の人々が参列した。10月10日に亡くなったが同日ジャン・コクトーも亡くなっている。この映画は話が前後しすぎていて甚だ観客に不親切である。そしてエディットの不幸な生い立ちや不運な面ばかりを描いていて彼女の側面だけしか伺い知ることが出来ない。だが映画に流れる本物のピアフの声は素晴らしい。死後40年位経つがエディット・ピアフを超える歌姫は誕生していない。

テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

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