メキシコで大ヒットした映画だそうだ。監督は長編は初めてというアレファンドロ・ロサーノ。ポスト・タランティーノと評判も高い。この表紙を見ると「ホステル」のような映画かと思うが全く違う。
ジャックは会社社長令嬢ポリーナとSEXをしている現場を社長に見られてしまい、ボコボコにされる。翌日、ジャックは社長に面会するが社長は怒り心頭ゴルフクラブを持ってジャックをぶちのめそうとして足元のゴルフボールに足をとられて転倒し気絶する。未来の義父になるかもしれない社長が気絶してしまったのでジャックは困り友人のムド(無口という意味)を呼びにいくのだが。一方会社の掃除係チーノは社長が失神しているのを発見する。彼は社長とは幼馴染だったのに共同経営者にしてくれると思ったのだが、くれた仕事は掃除係。チーノは社長のスーツと時計をはぎとり着替えて駐車場へ向かうが、途中本物の誘拐犯に出会ってしまい社長と間違われて拉致される。ジャックとムドはなぜか下着姿になっている社長をジャックの車のトランクに入れるのだが、途中トラブルが勃発して追突されトランクが開かなくなりエンジンもかからなくなってしまう。困った2人は元仮面レスラー(マスカリータ)のルベンに電話するのだった。ルベンは人食いトニー(小さな歯のとがったおっさん)を連れてやってくる。ストーリー自体はそうたいしたことはないのだが、出てくる人物がそれぞれに個性が光り面白い。出てくる人物はジャックやムド、本物の誘拐犯といいとてもマヌケだが憎めない。そして話が進むにつれ、人物相関図がきっちりとなされてくるのだ。ジャックの向かいに住む過激な男やその男が飼っている騒動しいオウムや、社長夫人など次から次へと出てきて退屈はしない。人物のエピソードなどが随所に語られてそれもまた面白いのだがまだシナリオに未熟なところがあり、もっと掘り下げたものにすればより完成度の高いものになるだろう。これからが楽しみな監督だと思う。