2001年に140万部も売れたテリー・ケイの小説を月野木隆監督が映画化。在日韓国人の母子が登場するのだが、こういった演出はすこぶる疑問である。40年前、看護婦になりたかった光恵(藤村志保)は造園業の私(仲代達矢)と結婚して3人の子供を授かった。妻の内助の功もあり私は樹木医として周囲から認められる存在となった。妻の誕生日だからと近くに住んでいる2人の娘たちが、ささやかなお祝いをしてくれる。だが翌日、仕事から帰ってみると妻が裏庭で倒れていた。病院に担ぎ込まれた妻は三本の指を立てて私に何か言いたそうだったが、私は「わかったから安心しろ!」と叫んだ。その声に納得したように妻は亡くなってしまう。葬式が終わり私は自宅にはいたたまれず、山の作業小屋に住むことにした。だがその頃から私には白い犬が見えるのだった。犬は確かにいて、私が一人の時はいつもそばに寄り添ってくれる。まるで死んだ妻の化身のような犬だったが、2人の娘たちは私がとうとうボケたと言い心配するのだった。長女の由恵(南果歩)は夫も子供もいたのだが、心配して毎日のように来てくれる。次女の恵美(若村麻由美)は離婚して子供がいたが心配だから一緒に住もうかなどと言い出すのだった。懇意にしていた在日朝鮮人の洪さん(横山道乃)の息子、秀一(豊原功補)もやってきてお悔やみを言ってくれるのだが、秀一は子供の頃に木の下敷きになって亡くなった長男、栄一郎の代わりに自分が死んだ方が良かったと思っているだろうと言う。弟子入りした秀一を殴りつけたこともあったが、秀一がそんな風に思っているとは・・・・。(この辺りが不可解)その時、私は妻が三本の指を立てた意味に思い当たる。栄一郎の骨を山桜の下に埋めたのだった。妻と私の骨もそこに埋めてもらいたいと思っていた。それで私は妻の遺骨の一部を桜の木の根元に埋めた。忍び寄る老いと孤独を描いた作品である。仲代と藤村が出演しているから、かろうじて見れる!