ブラッド・ピッドという俳優は使い所の難しい男優だと思うが、彼の主演作品でどれがオススメかと問われれば「レジェンド・オブ・フォール」と答えるだろう。彼の演じるトリスタンという役柄は非常に自由人で誰からも愛される魅力的な男で孤独を愛し放浪する。20世紀初頭、元騎馬兵隊大佐ウィリアム・ラドロー(アンソニー・ホプキンスが人嫌いの厳しい男を演じており風格がある)は戦場が嫌になりモンタナの牧場で自給自足に近い生活をしていたのだが、妻は原始的な生活を嫌い町に出て行ってしまった。残された3人の息子を立派に育てたラドローだったが中でも次男のトリスタン(ブラッド・ピッド)を特に愛していた。末っ子のサミュエル(ヘンリー・トーマス)はハーバード大学を卒業してフィアンセのスザンナ(ジュリア・オーモンド)を連れて帰郷する。兄たちも又美しく聡明なスザンナに心ひかれるのだった。第一次大戦に3人の兄弟は徴用されヨーロッパ戦線に行くが末っ子のサミュエルは戦死してしまう。帰国したトリスタンとアルフレッド。サミュエルを待ち続けていたスザンナはトリスタンと一夜を共にしてしまい、それを知ったアルフレッド(アイダン・クイン)は怒って町へ出てしまう。トリスタンはサミュエルを救えなかった自分を責め続けており、スザンナがずっと待っているという言葉を言うのも聞かず放浪の旅に出てしまうのだった。数年後、戻ったトリスタンを待っていたのは半身不随になってしまっていた父だった。スザンナは町で成功を収め議員となっていたアルフレッドと結婚をしていたのだ。トリスタンはネイティブ・アメリカンと白人の混血で使用人の娘イザベル(カリーナ・ロンバード)と結婚をして一男一女をもうけた。禁酒法の時代にトリスタンは酒の販売を始める。ある日、威嚇射撃をした警察の銃弾がスザンナを貫きスザンナは帰らぬ人となってしまうのだった。悲しむトリスタンの前にスザンナが現れて、トリスタンを忘れられないと告白するが、トリスタンは拒絶する。その夜スザンナは自殺をしてしまうのだった。怒りと悲しみにアルフレッドは「皆、お前を愛した!」と叫ぶ。だが警察の追っ手に兄と父はトリスタンを守ろうと反撃する。トリスタンは残された子供たちを兄に預けて再び放浪の旅に出るのだった。トリスタンは1963年宿敵の熊と戦って死んだ。監督は「ラスト・サムライ」のエドワード・ズウィック。冒頭の美しい紅葉などのロケ地はカナダで撮影はジョン・トール。カナダの雄大な風景を堪能できる映画でもある。