「ミスティック・リバー」など暗いテーマのミステリーを書く作家デニス・レヘインのデビュー作「スコッチを涙に託して」から始まった探偵ケンジー&ジェナーロ・シリーズの第四弾にして傑作との声も高い「ゴーン・ベイビー・ゴーン」を長編初監督のベン・アフレックが名優陣を揃えて映画化した。なんとも後味の悪い結末であった。「ミスティック・リバー」もそうだったが、鬱展開に落ち込む。数年間、カウンセラーをしていた経験から児童虐待の様々なケースを見てきたレヘインの書く話はリアルだ。作家の生まれ故郷でもあるボストンを舞台に話は進む。ケンジーはボストンっ子であるから幼馴染や土地勘を活かして探偵業をやっている。パートナーのジェナーロも又地元の人間だが知的な落ち着いた女性でケンジーの恋人でもある。2人は事務所兼住居で同棲をしているのだ。ある日、地元で4歳のアマンダという少女が誘拐される。2人はTVでその様子を見ていたのだが、誘拐から3日後、彼らの元へ少女の叔父夫婦が捜査を依頼しにやってくる。少女の母親でシングルマザーのヘリーン(エイミー・ライアンは助演女優賞にノミネートされた。話題作「グリーンゾーン」に出演している)の兄夫婦は妹と共同住宅に住んでいたのだ。ヘリーンは麻薬と酒に溺れほとんど育児放棄状態。誘拐されたその時間にも彼女はボーイフレンドで薬の売人スキニー・レイとフィルモアという酒場にしけこんでいたのだ。叔父夫婦が探偵を雇ったことに地元警察のジャック・ドイル刑事(モーガン・フリーマン)は迷惑顔だが、部下の刑事レミー・プレザント(エド・ハリス)とニック(ジョン・アシュトン)をつけてくれる。わかった情報はプレザントに話し共に捜査するように言われる。パトリック・ケンジー(ケイシー・アフレックはベン・アフレックの弟だが兄より演技は確かだ)とアンジー・ジェナーロ(ミッシェル・モナハンは話題作「イーグルアイ」に出演している)はヘリーンとスキニー・レイが麻薬の元締めチーズ・ジャンバティストの金13万ドルをかすめとったことをつきとめる。4人がスキニーの家に行くとスキニーは拷問・殺害されていた。それでチーズのアジトに乗り込むがチーズは金を盗まれたことも知らず、少女の行方も知らないという。だがチーズから電話があり13万ドルと少女を引き換えるという。約束の場所に言った4人だったがアクシデントが起こりチーズは射殺、少女アマンダは渓谷に落ちたという。アンジーはすぐさま飛び込む。そしてパトリックも続いて飛び込むがアマンダの姿はなかった。ダイバーらは遺体を捜索するが見つからず事件は終結する。結果、責任をとってドイル刑事は早期退職をしてしまうのだった。ほどなく7歳の少年ジョニーが誘拐される事件がおきるのだった。ケンジーらは意外な結末に行き当たる。