1969年にポール・ギャリコが世に出した「ポセイドン・アドベンチャー」は傑作だが、この作家には「雪のひとひら」という素晴らしい短編集もある。ギャリコという人はスポーツ記者として有名だった人である。あのデンプシー・ロールで有名なボクサー、デンプシーのインタビューが初仕事だった。ギャリコはデンプシーにスパークリングをしてみないか?と言ってチャンプのパンチを受けたのだ。スポーツ選手への体当たりインタビューで有名になり一番稼ぐスポーツ記者と言われた。自分は一介の物書きに過ぎないというギャリコだが本作は素晴らしい!!豪華客船ポセイドン号は総重量81000t。1400人の乗客を乗せてNYからギリシアへと旅立った。ハリソン船長(レスリー・ニールセン)は当初から船の重心の高いことが気になっていた。しかもバラスト(底荷)が積まれていなかったのだ。地中海にさしかかったときクレタ島南西の沖合い130マイルで地震がおき、地震観測所から電報が打たれたのだが32メートルの大津波は船を襲う。船内では新年のパーティが行われており、船は大きく傾きクリスマス・ツリーは逆さになり人々は落下する。生き残った人々は救助を待とうというが、スコット牧師(ジーン・ハックマン)は電気の消えない内に海面に一番近い竜骨まで移動しようと言う。NYで刑事をしているロゴ(アーネスト・ボーグナイン)と妻で売春婦上がりのリンダ(ステラ・スティーヴンス)、雑貨商をしているというマーティン(レッド・バトンズ)、船専属の牧師ジョン(アーサー・オコンネル)、歌手のノニー(キャロル・リンレー)、ボーイのエイカーズ(ロディ・マクドウォール)、高校生のスーザン(パメラ・スー・マーティン)と弟のロビン(エリック・シーア)、マニー・ローゼン(ジャック・アルバートソン)と妻のベル(シェリー・ウィンターズ)の9人はスコットの言うとおりツリーを逆さに登る。全員が登り終わったときキッチンボイラーが爆発、残された人々は流されてしまう。通路をとおりエンジンルームを目指すがたびたび起こる爆発沈下でエンジンルームへの道は水中にしずんでしまい35フィートも先である。スコット神父はロープを張るために水にもぐるが鉄板の下敷きになってしまう。万事休す!後はDVDでお楽しみいただきたい。リメイク版とは格段上の出来栄えである。CG技術がいかに進もうと人間の演技には勝てないのである。