ジェット・リーことリー・リンチェイは身長169センチとそう大きい人でもないが、11歳の時全国武術大会で優勝してから5回も優勝しており、19歳の時「少林寺」で主演デビューをしている。ツイ・ハークの「ワン・サポナ・タイム・イン・チャイナ」で世界的に知られるようになった。私生活では1987年に結婚して2児をもうけたが1990年に離婚。同じ年9月にミス・アジアのニナ・リーと再婚して娘二人をもうけた。「グリーン・ディスティニー」への出演依頼を妊娠中の妻のために断っている。2004年のスマトラ沖地震に遭遇したが事なきを得た。(旅行中だったようだ)マーシャル・アーツの最後の映画と語っている本作には並々ならぬリー・リンチェイの情熱がつまっていて見所の多い映画となっている。1868年〜1910年を生きた武道家であり、精武門(精武体育大学)の創始者フォ・ユアンジャの生涯を描いた。実際の彼の最期とは違うストーリー。(日本人に毒殺などされてはいない)43歳で亡くなったユアンジャと同じ43歳のリンチェイが演じている。監督はロニー・ユー。天津の名家に産まれたフォ・ユアンジャは父(コリン・チョウ)が高名な武道家だったが、武道は教えてはもらえず(ユアンジャが喘息で体が弱かったせいでもあるが)嫌いな論語の書写ばかりを命じられる。友達のノン・ジンスンに書写をしてもらい自分は見よう見まねで武道の練習をしていた。大人になったユアンジャは名だたる武道家の一人となるが、誰と戦っても負けないのでいつしか慢心するようになる。そんなユアンジャを心配する母(バオ・キージン)。妻は死にファという幼い娘が一人いた。ある日、弟子の一人が怪我をして帰ってくるのだが、シン・イエ一門にやられたと聞き、シンの誕生を祝う宴の最中に乱入してシンと戦い重傷を負わしてしまう。翌朝ユアンジャは友人のジンスンからシンが死んだことを知らされる。そして自宅では母と娘が殺害されていた。それはシンの息子の仕業だったが、その息子もユアンジャの目の前で自害する。何もかもが嫌になってしまったユアンジャは家を出てさ迷うのだった。そして川に落ち助けられた所はシャムの山奥にある山村でソンばあさんの家に寝かされていた。そこには盲目の娘ユエツー(ベティ・ソン・リー)がおり、何かとユアンジャの身の回りの世話をしてくれるのだった。牛小屋で寝てばかりのユアンジャを村の子供たちは<モー>と呼んでからかう。山村の暮らしの中、農作業をしたりしているうちに心身共に癒されてゆくのだった。そして武道への情熱がまた蘇るユアンジャ。ユアンジャはユエツーに又戻ってくると約束して天津に行く。外国人に占拠されている中国を憂えたユアンジャはアメリカ人のチャンピオン、ヘラクレス・オブライエン(ネイサン・ジョーンズは怪力男で有名な人「トロイ」「トム・ヤム・クン」などに出演)と戦い勝利する。列強国はユアンジャとの異種格闘技を開催する。友人のノン・ジンスンは自分の事業をやめてしまい資産をユアンジャのために提供する。英国のボクサー、プロシアの槍使い、スペインの武術家(アンソニー・デ・ロンギス)やドイツの剣の達人(ブランドン・レア)などと戦うユアンジャ。なかでも一番の見物は日本人、田中安野(本当にこんな名前らしい実在の人物)との戦いは必見!!田中(中村獅堂)の日本刀とユアンジャの三節棍の戦いなど面白い!殺陣の凄みのあるシーンは別の人がやっている。(後姿になっている)中村獅堂は下痢になったり、リンチェイとの戦い場面でかなり怪我をしたらしい。アクション監督はユエン・ウーピン。