実在の人物をモデルに製作された映画。舞台となった<常盤ハワイセンター>は実在し、現在もなおハワイアン・ダンスショーを披露している。
昭和40年福島県いわき市、常盤炭鉱に住む早苗(徳永えり)は友人の紀美子(蒼井優)をフラダンス教室に誘うのだった。時代は高度経済成長期を迎えエネルギーは石油に移行しつつある時代。常盤炭鉱も徐々に閉山に追われるのだった。今年も2000人の人員削減を言い渡される。紀美子の家も父を落盤事故で失い、母千代(富司純子)は炭鉱の女たちが皆そうであるように選炭婦として働き長男洋二郎(豊川悦司)もまた炭鉱夫として働いていた。「常盤炭鉱は天皇陛下も御覧になった炭鉱」と言うのが口癖の母に反発を抱いていた紀美子は早苗の話に乗るのだった。「常盤ハワイセンター」は炭鉱会社社長が炭鉱事業の代わりに12億円の資本を投じて展開していこうとしている新事業だったのだ。何千人もの首を切っておいて新事業もあったものか!と炭鉱夫たちの間では悪評判の事業だったので、フラガールの募集も思うようには人員が集まらなかった。その上、上半身ブラで踊るということで若い娘には評判も悪かったのだ。新事業会社の吉本部長(岸部一徳)は東京から元SKDダンサーの平山まどか(松雪泰子)を呼ぶことにしていたのだが、平山まどかも又借金のために来ておりやる気がない。そして集まった部員は早苗と紀美子、踊りが好きだという小百合(しずちゃん)、会社の庶務課に勤める子持ちの初子(池津祥子)の4人だけだった。
現在も炭鉱町夕張の町おこしが話題となっているが、40年余り前にも同じような話があったことに驚くが温泉町にフラダンスの構図がここから生まれたのだと思うと感慨深いものがある。そして現在に至るまでこのハワイセンターが存続していることにも驚くばかりだ。松雪泰子演じる平山まどかにはモデルがおり彼女は現在もなお、このセンターで教授しているというのだ。この女性は早川和子(カレイニナ早川)といい現在75歳。そして蒼井優が演じた紀美子にもモデルがいる。小野(旧姓豊田)恵美子は現在も後進の教授をしており現在63歳だという。「1000円を持ってハワイへ行こう!」のキャッチフレーズの元、展開されたリゾートセンターが多くのフラダンサーを輩出したことになる。