この映画には女性の好きな三種の神器がそろっている。すなわちイ・ジュンギと京都と韓国である。
恋愛映画の王道をいっており、なぜ韓国映画に女性がはまるのかよくわかる。角川も姑息なことを考えるものだと思いながら(絶対数の女性が見ることをあてこんだ興行なのである)最後まで見てしまった。イ・ジュンギは「王の男」ではバイ・セクシュアルな魅力で女性ファンの心をつかんだが、本作では低い声で十分に男性的な感じであった。(初雪より白い歯に私は歯科医を紹介してもらいたいと思ったのだが)監督は長編映画デビューのハン・サンヒ。ひねったところはない素直なラブ・ストーリーである。陶芸家で大学教授の父親について一年間京都の高校に転校することになったミンは、京都の町を自転車で疾走していて僧侶にぶつかり転倒、怪我をしてしまう。神社(松尾大社?)の清め水で傷を冷やしていると神社の巫女姿の七重(宮崎あおい)に一目ぼれしてしまうミンだった。
転校早々、同級生の小島(塩谷瞬)とトラブってテコンドー3段の腕を披露。七重が同じ学校の生徒とわかり後を追いかけるも、誤って七重の大事な絵の道具を桂川に落としてしまう。そこで友人になった小島に頼み込んでアルバイトをして新しい絵の道具を買い七重に渡そうとするのだった。(この七重がスケッチをしている場所は南禅寺の水路閣と思われる)その後2人がデートする場所は清水道の産寧坂や嵐山渡月橋、(多分嵐山の竹林道)、嵯峨野のトロッコ列車などであり、若々しい2人の姿が爽やかである。(最近では奈良や京都、大阪は韓国や台湾や中国からの観光客がとても多い)
ある陶芸店で焼きと絵付けが別々の清水焼から、ミンが焼き物を作り七重が絵付けをしようと約束する。<ボートに乗るカップルは別れる>とか韓国でも<徳寿宮の石垣道を2人で歩くと別れる>とかどこでも似たようなことをいうらしいのだ。祇園祭りのデートを最後に七重はミンの前から消えてしまうのだった。七重には複雑な家庭の事情があったのだ。そして2人の恋の行方はどうなるのか・・・・。初雪を2人で見た恋人は幸福になるという願いを叶えることはできるのだろうか?すれ違い行きまどい辛抱強くあるいは思いをたどり京都と韓国を2人はさまよう。後半になって映画はグッとしっとりした大人の恋愛に姿を変えてゆく。初雪の降る石垣道が美しい。