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裸のランチ(60点)


バロウズの傑作「裸のランチ」をデヴィッド・クローネンバーグ監督が映画化。この作品を映画化すること自体がずいぶん無謀な話だが、やはり失敗作となってしまった。<現実とはあらかじめ録音されたされた思考を再生すること><どんな人間も麻薬中毒患者のようなものである>と考えるバロウズの原作は半自伝的でもあり、麻薬中毒患者の白日夢のようでもある。バロウズ計算機の創業者を祖父に持つバロウズは実業家の父とロックフェラー財団のプレスエージェントの娘である母との間に1914年セントルイスで生まれた。ロスアラモスの寄宿学校で同性愛の洗礼を受けたバロウズはハーバード大学に入学するも飽き足らず、1937年にウィーンの医学校に入学。それも性に合わず、ハーバードの大学院で考古学を学んでいる。(彼は緻密な学問が好きであるらしい)その時期にユダヤ人女性イルゼを国外逃亡させるために偽造結婚をしている。彼が作家になるまでには長い道のりがあった。パイロット訓練生、コピーライター、バーテン、私立探偵、害虫駆除員、故買屋(この時期にモルヒネ中毒になっている)など職業を転々とする。男友達にあてつけで小指を切り落としたり、エキセントリックな行動が目立ったバロウズだったが、ルイジアナ時代にジョーン・アダムスを妊娠させてしまい同居を始めている。そして本作でも描かれる妻ジョーン射殺事件を起こす。(ウィリアム・テルごっこをしていて誤って撃ってしまったのだ)バロウズはいたたまれず保釈中に南米、タンジールへと国外逃亡している。タンジールで有名な画家ブライオン・ガイシンと出会う。意気投合した2人はパリで共同生活を始めた。(バロウズはバイセクシュアルだが男性の方がより好きなようである)カットアップなど独特な文章法で作品を執筆し名を上げた。その後もタンジールに家を買い住んでいる。(「シェリタリング・スカイ」などを書き上げた)「裸のランチ」を麻薬中毒患者の戯言と捉えることも出来るが、このぶっ飛んだ文章に魅了されている人も多い。この作品からくるイメージを映像化しようとしたクローネンバーグの勇気を褒めてあげたい!とは思うが、やはり手に余ったようである。1953年NYに住むウィリアム・リー(ピーター・ウェラー)は害虫駆除の仕事をしていたが、駆除薬が減っていることに気づく。ムカデ・パウダー中毒になってしまった妻ジョーン(ジュディ・ディヴィス)が彼に隠れて使用していたのである。だがウィリアムは妻とふざけていて誤って射殺してしまう。麻薬捜査官の取り締まりを受けるウィリアムズにはその捜査官が巨大な虫に見えるのだった。(彼自身も中毒患者だったのである)家政婦のファラデー(モニーク・メルキュア)と主治医のベンウェイ(ロイ・シャイダー)が同一人物で実態はマグワンプ(怪物)であることに気づくウィリアム。事実を知ったウィリアムは怪物に狙われることに・・・。ホモセクシュアルの友人イブにジュリアン・サンズ、アメリカ人作家トムにイアン・ホルムなど名優が出演してる。

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