警察小説を書かせたら右に出るものはいないと言われている横山秀夫の「震度0」のドラマ化!!
演技巧者ばかりを終結させてN県警6人の幹部の権力闘争、駆け引き、妻たちの闘い、ひいては正義とは何かを訴えた作品を作り上げた。
1995年1月16日深夜、警察官がスポーツ公園に駐車している不審車両を発見。中に乗っている男に職務質問をしようとして男が強盗殺人犯の三沢徹だと気づいたが逃げられてしまう。明けて17日、N県警のNO.2の警務部長、冬木優一(上川隆也)はキャリア幹部の官舎で阪神大震災が起こったことをTVを見た妻紘子(平山あや)から聞くのだった。同時に警務課長不破義仁(西村雅彦)の妻静江(余貴美子)から電話が入る。「不破が夫が消えてしまいました。」と・・・。そしてこの事件は700キロ離れた阪神大震災よりN県警を揺るがすこととなるのだった。
N県警本部長の椎野勝巳(渡辺いっけい)はキャリア組だがこれ以上出世は望めそうにもなく高級クラブ通いやゴルフ、釣りなど趣味の世界に安らぎを求めていた。そして35歳の冬木は今はN県警NO.2だが春になれば人事異動により本庁に戻れることになっており、将来は本庁本部長、警視総監にまで破格の出世をすると目されている人物であった。準キャリアの警備部長、堀川公雄(矢島健一)は阪神大震災の第二次応援部隊の出動準備に奔走していたが、失踪した不破には恩義を感じており早期事件解決を望んでいた。そしてノンキャリアでありながら破格の出世をしている生え抜きの刑事部長、藤巻昭宣(國村隼)は冬木に指図されるのがガマンならず独自に不破の捜査を進めるのだった。同じノンキャリア組の生活安全部長、倉本忠(升毅)は中立を装っているが女たらしで警察内部の秘書や同期の妻たちに電話をして情報を流出させていた。倉本の同期で交通部長の間宮民男(斉藤暁)は建設中の幹部公舎に入居したいのだが、生活安全部長までしか入居できないので妻(伊佐山ひろ子)の愚痴や不満もあり何とか入居したいと情報を冬木に流しているのだった。総務部の秘書秋吉佐和子(戸田菜穂)もまた倉本から聞いた情報を愛人である冬木に流している。春の人事をめぐり、あるいは天下り先の喪失を恐れ、女性スキャンダルをすっぱ抜き、水面下での妻たちの権力闘争や交通違反のもみ消し、4年前の県議選の逆転劇や金貸しの思惑などからみ警察組織の暗部を暴いてゆく。本部長の「揺れるのはかなわんなあ!」という言葉や冬木の「正義を見失った!」という言葉が深い。不破の失踪の真相とは?人間としての正義は貫けるのか?保身か?正義か?そして物語は意外なラストへとなだれこむ。