キリング・ミー・ソフトリー(60点)

Killing Me Softly (Unrated)Killing Me Softly (Unrated)
(2003/03/25)
Heather GrahamJoseph Fiennes

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チェン・カイコーの初英語映画「キリング・ミーソフトリー」はエロティック・ミステリーともいうべき作品だが、ミステリー要素は弱い!ジャーナリスト夫妻ジョーン・フレンチ&ニッキー・ゲラードがニッキ・フレンチというペンネームで執筆した英国人気ミステリーを映画化した。(だが原作とは違う内容となっている)アリス(ヘザー・グラハムはすっかりヌード披露女優)はロンドンに来て18ヶ月目のアメリカ人。彼女はウェブサイト開発会社に勤務しており、エンジニアの恋人ジェイクとの関係も順調だった。だがある日、アリスは通勤途中の交差点でミステリアスな男に出会う。男の後を追うように書店に入ってしまうアリスを誘うように通りでタクシーを停車させて待つ男の姿があった。アリスはタクシーに乗り込み男の家に行ってしまう。男はアリスを抱いた。それはアリスがいまだかって経験したことのないようなめくるめく官能のひと時だった。翌日、新聞を見たアリスは男の正体を知る。彼は登山事故で多くの人命救助を行った伝説の登山家アダム・タリス(ジョセフ・ファインズ)だったのである。アリスはアダムに会わずにはいられないのだった。気がつくとアダムの家の前に立っているアリス。それが当たり前のように扉を開けるアダム。アダムは恋人だったフランソワーズを救えなかったことを後悔していた。暖炉の前でキッチン・テーブルの上で激しく愛し合うアダムとアリス。屋内でも戸外でも会えば2人は求め合わずにはいられない。アリスはジェイクに別れを告げてカバン一つを持ってアダムの家に行ったが、そこにアダムはいず、彼の姉デボラ(ナターシャ・マケルホーン)がいた。デボラは弟は別の家にいるという。アダムと一時たりとも離れていられないアリスはアダムの家にいき、アダムの望む山間部の教会で電撃結婚式を挙げる。新婚初夜には山小屋に宿泊した。アダムはリボンでアリスの首を締め上げながらコトに及んだ。少し不安になるアリスだったがアダムに対する愛情は変わらない。その頃からアリスの元に無言電話や無記名の手紙が届くようになる。疑念を持ったアリスはアダムのことを調べ始めるのだった。するとアダムはレイプ事件や失踪事件に関与しているではないか?自分もアダムに殺される?!アリスはアダムが恐ろしくなるのだった。そして意外な結末がアリスを待っていた。素晴らしい肉体のヘザー・グラハムとジョセフ・ファインズの絡みを見る作品であった。

松たか子主演「蔵」(80点)

松たか子主演『藏』松たか子主演『藏』
(2007/06/20)
松たか子.鹿賀丈史.高橋惠子.檀ふみ.前田耕陽.井上真央

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松たか子という女優は宮尾登美子原作に主演するとその力を発揮するように思われる。TV制作会社<KAZUMO>の大山勝美が演出する「蔵」(後に松たか子で「春燈」「櫂」なども演出)は松たか子の代表作ではないだろうか?新潟県亀田の大地主二代目当主、田乃内意造(鹿賀丈史)と妻、賀穂(高橋惠子)との間には8人の子が出来たが、全員育たず大正8年に9人目の女の子が誕生する。意造は喜んで「死神にも負けない名前」をつけようと<烈>と名づけるのだった。烈(8歳までを子役時代の井上真央が演じている)の養育は体の弱い賀穂に代わって賀穂の妹、佐穂(檀ふみ)が実家の新発田からやってきて一切を任されるのであった。大正13年、烈が6歳の時、佐穂は烈の目が悪いことに気づく。意造と佐穂は烈を東京帝大病院に連れていくが、烈の目は網膜色素変性症と緑内障で失明すると宣告されるのであった。賀穂は烈の目が快癒されるようにと<越後三十三箇所巡り>に出るが病弱のために途中で倒れて亡くなってしまう。その年、酒造りをしていた田乃内酒造は<腐造>(酒に雑菌が入り全部腐ってしまうこと)を起こしてしまう。腐造を出した杜氏は辞める掟となっており蔵人は全員去ってしまい酒蔵は閉じてしまわれるのだった。悪いこと続きではあったが、大正14年、意造は芸者のせき(洞口依子)を後妻に迎えようとする。密かに意造を思っていた佐穂はショックを受けるが、更に意造は佐穂に後妻に出来ない訳を言う。2重にショックを受けた佐穂は実家に帰ろうとするが、盲目の烈が佐穂を追いかけてきて佐穂は烈のために田乃内家に居残ることを決心する。せきは念願の男子を出産するが、事故死してしまう。虚ろな心のまま田乃内にいたせきであったが、間男を作って出て行ってしまうのだった。昭和9年3月、烈(松たか子)は意造に自分も酒造りをしたいと言うが、意造は「女は酒を造ってはならん!」の一点張り!そこで2人は京都の松尾神社まで行き神職に女は酒造りをしてはならないのか聞きに行く。神職は「酒の神様は男と女がいるので別に構わないだろう!」と意外な返事!烈は前から思いを寄せていた杜氏の涼太(前田耕陽)と共に田乃内酒造を再開させる。盲目の役柄を松たか子が懸命に演じておりなかなか好感が持てる。

吉原炎上(80点)

吉原炎上吉原炎上
(2008/11/01)
名取裕子

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1987年、斉藤真一原作の「吉原炎上」「明治吉原細見記」を元に五社英雄監督が映画化。脚本・中島貞夫、目も覚めるような美しい美術に「女殺油地獄」「蔵」「利休」「化粧師」などの西岡善信を起用。名取裕子をはじめ全ての女優のオールヌード競演の作品でもあり放映するたびに高視聴率を記録している。明治末の春、18歳の久乃(名取裕子)は東京浅草の吉原遊郭<中梅楼>に6年の年季で入ってくる。最初はお職(一番上の遊女)の九重(二宮さよ子)のつき見習いとなる久乃。九重には宮田という学生の恋人がいた。久乃に娼妓営業鑑札が下りて<若汐>という名で初見世をすることとなるが、若汐は怖くなって裸足のまま店を逃げ出してしまう。そこで出会ったのが娼妓の自由廃業運動をしている救世軍の古島伸輔(根津甚八)。古島は若汐を助けようとするが、若汐は店の追っ手に捕まってしまう。店に戻ると九重が待っており、遊女の作法を教えてやると若汐に手練手管を教え込む(このレズシーンが評判となった)が反対に九重は若汐の魅力に負けてしまいそうになる。だが九重も年季が明けて店を去ってしまうのだった。夏、二番太夫だった吉里(藤真利子)がお職となるが、吉里は惚れていた男に捨てられてしまい、剃刀を振り回した挙句に自分の喉を掻ききって自殺してしまう。秋になり三番太夫だった小花(西川峰子)がお職となるが、後一年の残した年季につい無理をしてしまい喀血、そのまま病院送りになってしまうのだった。若汐とは仲良しだった菊川(かたせ梨乃)が品川に住み替えになってしまい寂しく思うのも束の間、若汐がお職となり名跡<紫>を襲名する。10月恒例の<仁和賀>に仲ノ町は賑わう。先代が亡くなり、古島財閥の当主となった古島信輔も駆けつけてきており、紫襲名を祝う<積夜具>も華美に中梅楼の前はそれを一目見ようとする客の列で賑わっていたが、突然、幽鬼のようになった小花が乱入してきて紫の夜具を切り裂く。冬になり紫は安女郎となってしまった菊川にバタリと出合う。菊川は一旦見請けされたものの返されてしまい落とされてしまっていた。そんな折、古島は紫に2000万円をポン!と出し「お前の好きなように使え!」と言う。紫は念願だった<花魁道中>をしようとするのだった。紫の花魁道中は吉原の有終の美を飾るようなそれはそれは美しいものであった。一度も抱いてはくれない古島に恋慕の情を抑えがたい紫は古島がお春(野村真美)の所に通っていると聞き会いに行こうとするのを菊川は止める。かねてから紫を身請けしたいと言っていた坪坂(小林稔侍)の元へ行く決心をした紫は吉原を出て行こうとする。迎えの人力車に乗ろうとする紫に火事の知らせが・・・・。お春が出した火が元で吉原は燃えお春も古島も焼け死んでしまう。紫は万感の思いで吉原を去るのであった。江戸時代から綿々と続いた吉原遊郭も又時代と共に消えてゆく。女の怖さ、情念がエロティックな美の中で乱舞する。
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